「インターネット上にはたくさんの栄養情報があふれているけど、どれが正しいのかわからない…」そう感じたことはありませんか?
栄養・食事は毎日のこと。正しい情報を拾いあげる情報リテラシーがないと、健康的な生活が脅かされてしまう危険性も…
この記事では、実際に管理栄養士が実践している、誰でもできる「栄養情報の見分け方」と「信頼できるサイト」、そしてその調べ方を紹介します!
信頼できる栄養情報を見分ける3つのポイント

数多ある情報の中から信頼できるものを探す際は、以下の3つのポイントに注目してみましょう。
発信者が「公的機関」やそれに準ずるものか
「公的機関」やそれに準ずる機関が出している情報は、信頼性が高い情報であるといえます。
例えば、厚生労働省や農林水産省などの省庁、大学病院などの医療機関(クリニックは注意)、大学や学会などが発信している情報は信頼性が高いです。
これらの機関が発信している情報は文字数が多く読みづらいこともありますが信頼性が高いため、まずはこれらのサイトなどを確認することをおすすめします。
科学的根拠が明示されているか
正しい情報を見分けるためには、科学的根拠に基づいた内容であるか、そしてその根拠が明示されているかを確認することが重要です。
民間のサイトやブログに載っている情報=間違っているというわけではありませんが、根拠がない情報を記載している場合も多々見受けられます。
正しい情報であるかを見分けるためには、論文や公的機関の情報などが参考文献として明示されているかどうかを確認することが効果的です。
ただし、その情報の内容と根拠として明示されている内容が異なっていることもありますので、根拠の方も確認できるとなお信頼性が高まります。
表現が中立的かつ、極端ではないか
そのサイトの情報が「中立的でどちらかに偏った極端な表現」ではないかを確認することも効果的です。
例えば、「これさえ食べれば病気が治る!」「〇〇は身体に毒!」というような表現がされている情報は、極端な主張を伴った情報である可能性が高いため注意が必要です。
また、特定の商品やサービスを紹介するような記事の場合も注意が必要です。
正しい情報を取り扱いたいときは、メリットだけでなくデメリットもしっかりと紹介しているような中立な情報を集めるようにしましょう。
信頼できる栄養情報サイト4選

では実際に、信頼できる栄養情報を発信しているサイトを4つ紹介します。
管理栄養士も実際に活用しているサイトなので安心して使用してください!
厚生労働省 e-ヘルスネット
おすすめのサイトの1つ目は、厚生労働省が運営している、「e-ヘルスネット」です。
現在は、「健康日本21アクション支援システム」というサイトの中にあります。
このサイトは、生活習慣に関連する病気の情報や、毎日の生活習慣を改善するヒントとなる情報を、各分野の専門家が解説しています。
我々が普段必要とするような病気や生活習慣についての情報は、このサイトを見ればほぼほぼわかります。
一般の方向けの情報であるため読みやすく、関連情報も豊富です。
気になったことはまずここで検索することをおすすめします。
農林水産省ホームページ
「農林水産省のホームページ」でも、食事や食材についての情報が多く発信されています。
「e-ヘルスネット」と比較してやや見づらいですが、食育についての情報などはこちらのほうが豊富なため、子供のいるご家庭の方などは農林水産省のHPのほうが有用かもしれません。
政治的な内容が少なからず含まれているため、そういった政治の動きも一緒に確認したいという方は、ぜひ農林水産省のHPを活用してみてください。
国立健康・栄養研究所「健康食品の安全性・有効性情報」
「国立健康・栄養研究所「健康食品の安全性・有効性情報」」は、特定の栄養素にフォーカスした情報を取り扱っているサイトです。
例えば、「ビタミンCって本当に肌にいいんだろうか?」「たんぱく質って摂りすぎても大丈夫なのかな?」といった、栄養素単位での疑問がある時は、このサイトを確認するのがおすすめです。
一般の方向けの情報も幅広く紹介されており、わかりやすく解説されているため普段の調べも物におすすめのサイトです。
また、健康食品についての記述や使い方についての注意事項なども記載されているため、栄養や食事について疑問に思ったことを解決してくれる有用なサイトとなっています。
長寿科学振興財団 健康長寿ネット
公益財団法人 長寿科学振興財団が運営している「健康長寿ネット」も、「e-ヘルスネット」のような生活習慣に関する情報を発信しています。
健康長寿ネットは、「高齢期を前向きに生活する」ための情報を提供しているサイトのため、高齢の方に起こりやすい疾患や、長く健康に生活するために必要な情報を集めることができます。
高齢の方以外でも役に立つ情報がたくさん載っており、疾患に合わせたレシピなどが一緒に紹介されている点も有用です。
簡単にサイト上で信頼できる情報を調べる方法

信頼できるサイトの探し方と、おすすめのサイトについて紹介してきましたが、実は簡単に信頼できる情報だけを拾い上げることができることを知っていますか?
検索窓に以下のような文言を追加するだけで、その条件に合ったサイト以外は検索結果に上がらなくなります。
例えば、
- site:go.jp:各省庁などの「公的機関」のみを検索
- site:ac.jp:日本の「大学サイト」のみを検索
- site:or.jp:「公益法人や学会」などを検索
といった演算子を検索窓に追加することで検索内容を絞ることができます。
簡単に信頼できる情報のみを検索できるようになるので、ぜひ使ってみてください!
ネット以外で信頼できる栄養情報を得るためには?

ネットは簡単に大量の情報にアクセスできますが、信頼度が低い情報が多いのも事実です。
ネット以外で信頼できる情報を集めるためにはどうしたら良いのでしょうか?
書籍を活用する
専門家や専門機関が出版している書籍を活用することは、信頼できる情報を手に入れるために有効です。
書籍は出版までに多くの人間の目に触れ、ファクトチェックがされるため、ネットに比べて信頼できる情報である可能性が高いです。
一方で、新書のように個人の意見を強く打ち出したような書籍は、専門家が執筆していても必ずしも正しいとは限りません。
正しい情報が欲しい方は、できるだけ専門家が複数名で執筆しているものなどを選択しましょう。
管理栄養士や医師に直接確認する
情報収集とは少し違いますが、病気に関わるようなことは管理栄養士や医師に直接確認しましょう。
病院を受診する際は、希望すれば医師の診察だけでなく管理栄養士の栄養指導を受けられる可能性があります。
専門職=正しいというわけではありませんが、多くの医師、管理栄養士は科学的根拠に基づいて話をするため、不安なことがあれば専門職に聞くのが一番です。
自治体の講座やセミナー
自治体が開催している健康講座やセミナーなどでも、栄養情報を集めることができます。
これらの講座やセミナーには一般の方が多数参加されるため、内容がわかりやすいというメリットがあります。
また、サイトや書籍のようにただ読むよりも直接話を聞くほうが頭に入りやすいという点もメリットです。
ただし、自治体以外が開催しているセミナーや講座は必ずしも正しい情報を扱っているとは限りません。
信頼できる講師かどうかはしっかりとチェックしておきましょう。
まとめ
信頼度の高い栄養情報の探し方と、おすすめのサイトなどについて紹介してきました。
現代には様々な情報があふれていますが、信頼できるものばかりではありません。
そして、今回紹介した方法で見つけた情報、紹介したサイトの情報も全て信用できるわけではありません。
大事なのは、本当に正しい情報なのか、本当に自分に当てはまる内容なのかをしっかりと疑い、確認することです。
根拠のない情報に惑わされないよう、今回紹介した方法を活用して、正しい情報を探していってください!
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