病院栄養士を目指す皆さん、急性期と慢性期の病院での管理栄養士の仕事の違いをしっかり把握できていますか?実は、同じ病院栄養士でも病院の機能によって業務内容が変わってくるんです!
今回はそんな病院栄養士の業務を急性期病院と慢性期病院に分けて紹介し、どんな人に向いているのかなどを徹底的に比較していきたいと思います!
病院栄養士共通の業務内容について知りたいという方はこちらの記事をご覧ください!
急性期病院・慢性期病院とは?
病院は、患者様が入院してから退院するまで何日在院しているかを示す平均在院日数という指標により、大きく急性期病院と慢性期病院に分けられます。平均在院日数が数日~1.2週間ほどの病院を急性期病院、それ以上の病院を慢性期病院と区分しています。
それ以外にも、救急の受け入れをしていたりICU(集中治療室)を完備している病院を急性期と呼ぶ場合もあります。
ちなみに急性期と慢性期の間に回復期病院が存在していたりしますが業務的には慢性期に近いため、今回は慢性期とひとくくりにして紹介していきますね!
病院栄養士共通の業務
病院栄養士の共通の業務として、給食の調理・提供・監督等を行う給食管理業務や、栄養管理計画書の作成・栄養指導・栄養管理などを行う臨床業務などがあります。これらはどの病院でも携わる機会のあるものですが、病院の機能(急性期か慢性期か)によって比重が異なります。
急性期病院の特徴
急性期病院では主に、栄養管理計画書の作成や病棟対応、外来栄養指導などの業務の比重が大きいです。
急性期病院は在院日数が短く短期間で患者様が入れ替わるため、患者様の入院中の栄養管理について計画する栄養管理計画書の作成枚数も多くなります。
他にも、病状の悪い方や手術前後の方が多いため、食事の変更や調整も多くなり、病棟での対応業務が多くなります。
また、退院後に注意が必要な方や外来での患者数が多いため、栄養指導の件数も急性期病院の方が多くなる傾向にあります。
ちなみに、急性期の場合は外来の栄養相談が多い傾向にありますが、病棟に配属された場合などは入院の栄養相談の方が多くなる傾向にあります。詳しくはこちらの記事で紹介しています!
慢性期病院の特徴
慢性期病院では主に、給食管理業務と患者様の栄養管理、入院栄養指導の比重が大きいです。
慢性期病院は患者様の入れ替わりが少ないことや病床数が少なめなことから、管理栄養士の採用数が少ない傾向にあります。そのため、急性期に比べ給食業務を完全委託せずに管理栄養士が給食業務に携わることが多い傾向にあります。
また、在院日数が長く患者様が食べられる食事を提供する重要性が高くなるため、栄養管理の比重も大きくなります。
加えて、慢性期病院の場合急性期病院よりも外来患者様の数が少ないため、必然的に栄養指導も入院患者様に対して実施することが多くなります。
どんな人に向いている?
ここまで急性期病院と慢性期病院の特徴について紹介してきましたが、それぞれどんな人に向いているのでしょうか?
急性期病院が向いている人
急性期病院は、仕事の要領が良く常に勉強を続けられる人が向いています。
急性期病院は栄養指導や栄養管理業務などの通常業務をこなしながら、病棟対応などのイレギュラーにも対応する必要があるため、要領よく仕事ができる能力が必要です。また、患者様は病状の悪い方が多いため、新鮮な知識を常に吸収し続ける勉強意欲が必要です。
それらの能力やモチベーションを持っていないと急性期病院で働くのは大変だと思います。
ちなみに、栄養指導の件数や研究を行っている病院も多いので、任用資格を取りたい方やキャリアアップしたいという方は急性期病院がオススメです。
他にも、人の最期を見るのがつらいという方は、患者様との距離が比較的遠い急性期の病院で働くのもありだと思います。私も急性期の病院を選んだ理由の一つがこれでした。
慢性期病院が向いている人
慢性期病院は、患者様に寄り添える人に向いています。
在院日数の長い慢性期病院では、患者様とお話する機会が多くなります。そのため、患者様と近い距離で接することができる人は患者様に質の高い栄養管理を提供することができます。
逆に患者様とうまくコミュニケーションがとれない方だと業務がこなせなくなってしまいます。
また、慢性期病院の方が給食管理業務が多い傾向にあるので、臨床業務ばかりでなく給食管理も学びたいという方もオススメです。
まとめ
今回は急性期病院と慢性期病院の違いについて紹介してきました。
自分はどっちの方が向いているのか、本当に病院で働きたいのかなど就活の悩みを少しでも解決できていたら嬉しいです!
ここまで記事をご覧いただきありがとうございます!
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