求人票のここを要チェック!管理栄養士が求人票に騙されないために押さえるべきポイント9選!

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管理栄養士として就活中の皆さん、求人票の情報はしっかりと読み取れていますか?

就職サイトや大学の求人、HPなどに記載されている求人票には業務内容から給料、待遇まで様々な情報が書かれていますが、実際の意味を理解せずにそのまま読み飛ばしている方も多いです。

この記事では、管理栄養士が就活、転職で困らないための求人票の読み方について紹介しています。求人票の読み方で分からないことがある方、なんとなく読んで就活している方などは必見です。



求人票は何が書かれているもの?

求人票は就職後の業務内容給料、待遇などを掲載しているもので、企業によって掲載されている内容が異なります。

企業によって記載されている情報に違いがあるため、どんな情報が必要かを知った上で就活を進めていきましょう。

求人票を見るために覚えておいて欲しい用語

求人票にはさまざまな情報が書かれていますが、用語の意味を理解していないと就職後のギャップに悩むことになります.

まずは、求人票でよくある意味の似た勘違いしやすい単語について紹介していきます。

「週休2日制」と「完全週休2日制」の違い

「休日・休暇」の欄でよく見る「週休2日制」「完全週休2日制」の違いについて紹介します。

「週休2日制」とは、週に2日休みの日が1週でもあればOKというもので、「完全週休2日制」は、週に必ず2回休みがあると言う意味の言葉です。

つまり、「週休2日制」は月4週のうち、1週のみ2日休みで残りの週は1日休みということも考えられます。

「週休2日制」でも毎週2回休みがある職場も多いですが、契約上休みを減らされる可能性があります。

逆に「完全週休2日制の場合、休みを勝手に週2日未満に減らすことは違法であり、休みを減らすためには労働者との契約改定を行わなければならないため、この2つの制度は休みが担保されているかどうかについてかなり大きな違いがあります。

ちなみに、これは休みの回数を表しているので特定の曜日に休みが欲しい方は土日祝完全休みなどの記載がないか確認しておきましょう。



有休

休みの制度には他に、休んだ日でも給料が発生する有休という制度があります。

有休は正社員や派遣社員、アルバイトなどの雇用条件に関わらず条件を満たした全ての人に付与されます。

原則、週5日以上の勤務を半年以上続け、かつ8割以上出勤することで最低10日の有休が付与されることになっています。

求人票には年次有休〇〇日と記載されることが多く、大手など福利厚生の整っている企業は年次有休が20日以上あるところも多いので最低でも10日、多いところは20日以上あると覚えておきましょう。

労働時間・休憩時間

労働時間は労働基準法により原則1日8時間、週に40時間までとされており、それを超える業務に関しては残業となります。

休憩時間は法律で1日の就業時間が6時間以上8時間未満の場合45分以上、8時間を超える場合は1時間以上与えられます。

休憩時間は求人票に適した時間が記載されていても、実際に働いてみるとそんなに取れないということもあるので注意が必要です。

残業代・残業時間

残業代は、所定労働時間である1日8時間以上または週に40時間以上働いた場合に、給与が1.25倍になって支払われます。

また、残業時間は1分単位で計算することが原則とされているため、15分や30分ごとに給与を支払う方法は違法です。

この給与の計算単位に関しては求人票に記載のないことが多いので知っておきましょう。また、この残業代を「固定残業代」として給与に盛り込んでいる場合があるので気を付けましょう。

固定残業代が含まれている場合は月の給与が高くなっており、一見よく見えるため注意が必要です。

加えて、固定残業代を最初からつける企業は大方それ以上の残業がある場合が多いため労働時間も長くなる可能性が高いことも覚えておきましょう。

嘱託職員

「嘱託」とは、正式な任命をしないまま業務への従事を依頼することで、正社員よりも待遇が悪い状態での雇用となります。

加えて、正社員ではないため契約を更新されずに職を失う可能性もあります。

ただし、正社員登用制度を設けている企業も多いです。

嘱託での採用は女性が多く産休・育休で休職や退職することが多い管理栄養士によくみられる雇用形態の為、今後の自分のライフプランなどと相談して応募するかどうか考えることをオススメします。



求人票で見るべき項目

では、用語の解説をしたところで実際に求人票で確認すべきポイントについて実際の求人票のテンプレートを用いて解説していきたいと思います。

①募集職種

募集職種の欄にはほとんどの場合「管理栄養士」と記載されていますが、まれに「栄養士」と記載のある場合があります。

「栄養士」と記載のある場合は管理栄養士ではなく栄養士としての採用である可能性があるため、給与や待遇が他の職場よりも悪くなる可能性があります。

ただし、管理栄養士のみの採用であっても「栄養士」と記載されている場合があるので、募集要項などをしっかり確認しましょう。

また、企業での就職の場合管理栄養士としての採用でなければ資格手当が出ない可能性があるので、募集職種は確認必須です。

②雇用形態

雇用形態には正社員常勤嘱託などの非正規雇用があります。

雇用形態によって勤務時間や給与、福利厚生に違いがありますので必ず確認しましょう。

特に、待遇が良い環境で働きたい場合は正社員の雇用を探すことをオススメします。

③仕事内容

仕事内容の欄には、就職後に自分が行う業務について明記されています。

ただし、求人票に記載されている情報は企業によりかなり差があり、HPを確認したり直接問い合わせる必要がある点に注意しましょう。また、管理栄養士は同じ業界でも就職先によって業務内容が大きく異なるため、例えば病院なら厨房業務があるのか、クリニックなら受付業務があるのかなどを詳細に確認しておきましょう。

④応募資格

応募資格は基本的に管理栄養士としての採用であれば「管理栄養士」もしくは「管理栄養士取得見込み」と記載がありますが、まれに「栄養士」との記載であったり、新卒での応募ができない場合があるので気を付けましょう。

⑤就業場所

就業場所は、就職後に働く場所について記載がされています。

管理栄養士採用の場合転勤は多くないですが、企業や公務員など会社や施設が複数ある場合はどこに配属されるのか、転勤はあるのかなどを確認しておきましょう。

ただし転勤がある場合、採用前に就業場所が明記されていないことも多いためあくまでも参考程度になります。転勤のない場合はこの欄については省かれていることも多いです。

⑥就業時間

就業時間の欄には、出勤時間退勤時間月の平均残業時間などが記載されています。

給食会社のように早番・遅番がある場合や、クリニックのように土曜日の午前のみの勤務がある場合などもこの欄に記載されます。

また、勤務中の休憩時間についても記載されており、一見すると休憩時間が長い=いい職場という風に見えますが、休憩時間も業務を行ったり休憩の分給与が差し引かれており職場にいる時間が長くなるなどのデメリットがあるので気を付けましょう。

加えて、月に1回だけ休日出勤があるなど、記載されていない情報がある場合もあるのでここに記載されているものがすべてではないことに注意しましょう。

⑦休日・休暇

この欄は、「週休2日制」などの制度や休みの曜日、年末年始の休暇状況や有休など休日について記載されます。

ちなみに、年間で約120日休日がもらえる職場は、一般的に休日が多いと言われますので1つの基準にしてみてください。

逆に年間休日を120日切っている場合、法律で規定されている最低ラインに近い休みしかないという判断ができます。

また、女性の方は特に「産休・育休制度」に気を付けましょう。

制度自体は記載されているはずですが、何日間取得できるのかはあまり記載がないので、HPで有休取得率を調べたり、病院などであれば他職種(看護師さんが一番多いと思います)の口コミを調べるなどして調査してみてください。

⑧給与・賞与

この欄は給与やボーナス昇給の有無や手当について記載がされています。

正社員であれば基本は月給換算、派遣やパート等の場合は時給や日給換算で記載されていることが多いです。

管理栄養士の給与の場合、「基本給」+「資格手当」+「その他手当」で構成されていることが多いです。

「基本給」は規定時間働くことでもらえる金額、「資格手当」は管理栄養士などの資格を持っていることでもらえる追加の手当、「その他の手当」は通勤手当や住宅手当など福利厚生としての手当であり、毎月これらをまとめて振り込まれます。※通勤手当は半年に一回の場合も多いです。

給与は企業によって大幅に違いがあり、管理栄養士として採用されても「資格手当」や「その他の手当」が出ないところもあります。

また、給与の中の「固定残業代」には注意しましょう。

ボーナスは「賞与〇ヶ月分(年2回)」などの記載がされている場合が多く、賞与4か月分を切ると少ない部類に入ります。回数としては年2回(6,12月)である場合が多いです。

また、基本給が低く、手当で月の給与をかさ増ししている求人はボーナスが少なく、結果年収が低くなるため注意しましょう。

ボーナスは基本給×〇ヶ月分という計算で支払われますので、基本給が低い場合はボーナスの倍率が低く、月の給与は平均的でもボーナスが少ないことで年収が下がります。

こういった求人を出している企業は社員に給与を払う気がなく、昇給や有休の取得といった待遇が悪い可能性が高いため基本給は要注意です。

次に昇給ですが、基本昇給の有無は記載されているものの、昇給の幅は記載がない場合も多いです。ただし、昇給が年1万円を超えることはほぼないということは知っておきましょう。

⑨福利厚生

最後に、各種福利厚生についても確認しておきましょう。

最低限必要な福利厚生は、「通勤手当」、「住宅手当」、「産休・育休制度」、「退職金制度」、「厚生年金」などです。

これらが揃っていれば福利厚生は問題ないです。

ただし手当の上限や休暇の取得率などについてはしっかりとリサーチしておきましょう。

また、ディズニーランドのチケット優待やホテル宿泊券などプラスの福利厚生について推している企業もありますが、それらよりも手当や休暇の制度がしっかりしているかどうかの方が重要ですので惑わされないようにしましょう。

まとめ

今回は管理栄養士が就活・転職で確認すべき求人票の項目と覚えておくべき用語について紹介してきました。

管理栄養士は働ける業界、雇用形態などが多岐に渡るというメリットに比例して求人票の書かれている情報も多いです。

自分が納得できる環境で働くためにぜひ求人票の見方をマスターしましょう!

ここまで記事をご覧いただきありがとうございます!

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