病院栄養士を目指す皆さん。「病院栄養士の配置」と言われたら何をイメージしますか?実は、病院栄養士は栄養課ではなく病棟に配置されることもあるのです!
今回はそんな病院栄養士の配置とその特徴や、働く上でのメリット、デメリットを紹介していきます!
今回の話は病院栄養士の仕事がある程度分かった上で進めていきますので、病院栄養士の仕事全般を把握できていないという方は先にこちらの記事をご覧ください!
病院栄養士の配置とは
病院栄養士の配置と聞くと、「栄養課に配置されるんじゃないの?」と思われると思います。確かに管理栄養士は栄養課に配属されるため、所属は栄養課です。しかし、主に仕事をする場所が必ずしも栄養管理室ではないパターンがあるのです。
今回は、その違いを病棟配置と栄養課配置の2つに分けて紹介していきます。
ちなみに、正確には栄養課配置という言葉はありませんが、病棟配置と対比する意味で用いています。
病棟配置とは
病棟配置とは、管理栄養士が栄養課ではなく各病棟に配置されることを言います。
正確には栄養課にも席はありますが、主に病棟で業務にあたります。
ちなみに、病棟配置は一部の急性期病院を除いてあまり進んでおらず、就職先が病棟配置である可能性は低いです。
病棟配置の特徴
病棟配置は、管理栄養士を病棟に配置することで早期栄養介入を促したり入院患者様の栄養管理の質を上げることを目的に行われています。
そのため、病床数や重症度の高い患者様がいる高度急性期病院以外ではあまり進んでいません。
また、急性期病院でも外来の栄養指導件数が多い場合は病棟ではなく栄養課配置になることも多いため、病棟配置をしている病院は珍しいです。
病棟配置の場合、主な業務は栄養管理計画書の作成や入院患者様の栄養管理などです。
栄養管理の一環として栄養指導、カンファレンス、回診などにも参加します。
働く上でのメリットとデメリット
病棟配置では入院患者様の栄養管理が業務の大部分を占めるため、臨床業務に力を入れたい方に向いています。また、外来栄養指導に比べ食事を摂れない方が多いため、栄養剤や輸液などの知識も求められます。今後キャリアを積んでいきたい方や臨床分野を深堀りしたい方にはオススメです。
しかし、病棟ではまだまだ管理栄養士の立場は弱く、医師や看護師、薬剤師など他職種と上手くやっていけないと困ることも多いです。その為、日々の自己研鑽や仕事へのモチベーションが保てない方にはあまりオススメできません。
栄養課配置とは
栄養課配置は、いわゆる栄養管理室に自分のデスクがある状態を指します。
つまり、給食管理業務、臨床業務共に栄養管理室で行う一般的な病院栄養士をイメージしてもらえれば大丈夫です。
栄養課配置の場合、献立の作成やカルテの記入などほとんどの業務を栄養課で行いますが、栄養課に自分の席があっても栄養指導やカンファレンスなどで外に出向きます。
ただし、業務の拠点は栄養課(栄養管理室)です。
栄養課配置の特徴
栄養課配置は直営、部分委託の病院や、外来の栄養指導に力を入れている病院に多い配置方法で、ほとんどの病院がこの配置になっています。
栄養課配置の場合は病院側の管理栄養士の給食管理業務や外来の栄養指導などが行いやすい反面、病棟での栄養指導など病棟業務に参加しづらいというデメリットもあります。
しかし、病院栄養士のベースである給食管理とほとんどの臨床業務は栄養課でこなせるため、人数に余裕のある病院や病棟業務の需要が著しく高い病院でない限りはほとんどが栄養課配置になっています。
働く上でのメリットとデメリット
栄養課配置の場合、給食管理含め全ての業務を担当することができます。
そのため、給食業務も臨床業務も担当したいという方や外来の栄養指導がしたいという方などは栄養課配置の病院を選ぶと良いと思います。
しかし、栄養課はある種閉鎖的なため、多くの時間を共に過ごす栄養士同士がコミュニケーションを取れないと居心地が悪く業務に支障が出る可能性がある点や、カンファレンスをはじめとした病棟業務に携わりにくい点に注意しましょう。
大まかな業務は栄養課配置と変わりませんが、業務の比重が外来や給食管理ではなく入院患者様の栄養管理に寄るという特徴があります。
まとめ
病院栄養士の配置方法について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
病院で働く際は栄養課配置になることが多いと思いますが、病棟配置をしているところもあると知っておけると、自分が就職や転職をする際の助けになるかもしれません!
ここまで記事をご覧いただきありがとうございます!
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